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ピール&プッシュタイプの新しいアルミブリスター包装開発 ~ お役立ち精神でお客様の困りごとや社会のニーズにお応えします ~

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ピール&プッシュタイプの新しいアルミブリスター包装開発 ~ お役立ち精神でお客様の困りごとや社会のニーズにお応えします ~

シオノギファーマ株式会社(以下、シオノギファーマ)は、このたび東洋アルミニウム株式会社(以下、東洋アルミニウム)と共同で、錠剤やカプセル剤などの製剤を視認したうえで取り出すことができる新たな包装様式(以下、開発品)を開発いたしました。
この開発品により、従来のアルミブリスター1やピールタイプブリスター2で懸念される製剤の紛失や落薬等の医薬品紛失リスクを軽減し、服薬機会の損失に繋がるインシデント発生防止に貢献いたします。

1 アルミブリスター:容器材および蓋材にアルミ箔を用いた非透明なブリスター包装で、非常にバリア機能が高い
2 ピールタイプブリスター:蓋材を剥がして錠剤を取り出す機能を有するアルミブリスター包装

アルミブリスターの課題

新薬開発の難易度上昇・グローバル化を背景に、近年ニーズが高まっているアルミブリスターは、経口固形製剤の包装の中でも最も高い防湿性・遮光性を有する一方で、開封時にあらかじめ錠剤やカプセル剤などの製剤を視認できないため、透明樹脂を用いたPTPより製剤紛失・落薬のリスクが高いことが課題です。またアルミブリスターは透明樹脂PTPに比べ、成形の特性上ポケットサイズが大きい傾向にあるため、製剤紛失・落薬のリスクをより一層高める要因になっています。

アルミブリスターに関するアンケート調査

ピールタイプブリスターの課題

ピールタイプブリスターは、押し出し時の負荷に耐えられない低硬度の製剤で採用されるケースがありますが、アルミ箔を剥がした際に製剤が勢いよく飛び出し、製剤の紛失と、それによる患者さんの服薬コンプライアンスの低下につながることがあります。
ピールタイプブリスターの課題>

課題解決のための新設計

これらの課題に対し、従来のアルミブリスターと同等の防湿・遮光性能を保持しつつ、製剤を見ながら取り出せる構造を有した蓋材を開発しました。開封方法は「ピール(剥がす)→プッシュ(押しだす)」の2アクション。押し出し時に製剤を視認できることで取り出し性を向上させ、万が一の落下時にも、患者さんが製剤を落としたことに気づくことができるので、服薬機会の損失を防止します。
アルミ箔/透明フィルム/透明フィルムの3層構成で、2層の透明フィルムの間が剥がれることで透明フィルムが残るように設計しているため、アルミ箔を剥がした際に製剤が飛び出すことはありません。また、残存する透明フィルムは容易に破れるよう加工を施しているため、押し出し時の製剤変形の回避が期待できます。押し出し時の力が弱くてもよいため、高齢の方にも使って頂きやすい包装です。

2アクション
防温性能

試作品を実際に使用して、アンケート調査を行った結果、モニターの多数の方から従来のアルミブリスター・ピールタイプブリスターと比べて、製剤紛失・落薬防止に効果的であるとの評価を得ました。

開発品アンケート

参考情報:日本の人口動態

総人口に占める高齢者人口の割合の推移をみると、1950年(4.9%)以降一貫して上昇が続いており、1985年に10%、2005年に20%を超え、2020年は28.7%となりました。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、この割合は今後も上昇を続け、第2次ベビーブーム期(1971年~1974年)に生まれた世代が65歳以上となる2040年には、35.3%になると見込まれています。(図1)4
また、薬剤種類数の状況として年齢階級別にみると、院内処方、院外処方とも「75 歳以上」で「7種類以上」の割合が高くなっています。(図14)5
こうした背景から、今後も増加が予想される医薬品の服薬機会に対し、本開発品が服薬時の製剤紛失・落薬のリスクを低下させ、服薬順守に貢献できると考えております。

高齢者人口及び割合の推移

2025年以降は「日本の将来推計人口(平成29年推計)」出生(中位)死亡(中位)推計(国立社会保障・人口問題研究所)から作成
注1)2019年及び2020年は9月15日現在、その他の年は10月1日現在
2)国勢調査による人口及び割合は、年齢不詳をあん分した結果
3)1970年までは沖縄県を含まない。
4 [出所]総務省統計局 統計トピックスNo.126 統計からみた我が国の高齢者 -「敬老の日」にちなんで-
https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1261.html

院内処方

5  [出所]厚生労働省 平成29年社会医療診療行為別統計の概況 2薬剤の使用状況〔医科診療及び薬局調剤〕
  https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/sinryo/tyosa17/

シオノギファーマでは工業化から生産に至るまで、製剤特性・ご要望に対して最適な仕様設計をご提案し、各種品質試験からバリデーションまでフルレンジサービスでお客様をサポートいたします。

フルレンジサービス

シオノギファーマは、お客様から信頼される「技術開発型モノづくり企業」となることをミッションとして掲げ、2019年4月1日より事業を開始しました。原薬の製造法開発および製剤処方開発から商用生産に加え、分析法開発や医薬エンジニアリング技術による設備設計サポートなどを含めた「フルレンジサービス」をご提供できる体制を整えています。

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